庭の整地化継続中。害虫駆除のニームの効果。

庭に防草シートを敷くついでに、いろいろと手を加えています。
その一つが害虫対策。

ネットで評判のニームオイルを水で希釈して庭土に撒いてみました。
ニームに含まれる成分が、200種類以上の害虫を寄せ付けにくくしてくれる優れもので、
ミラクルニームとも呼ばれています。

ニームに含まれる成分

ニームには農薬となる成分がたくさん含まれています。その成分で多くの害虫から身を守っています。
ニームに含まれている成分で、防虫効果があるとわかっているのは19種類。その中でも有名な成分が4種類あります。

アザディラクチン

「アザディラクチン」は、防虫効果のある成分の中でも主役の働きをしている成分です。
その効果は、殺虫することはないですが、害虫を追い払ったり、害虫自身の成長を抑えたり、多くの種類の害虫や線虫の食欲を減らして餓死させたり、効果は絶大です。
アザディラクチンの痕跡があるだけでも寄り付かない害虫がいるとのことです。
また昆虫の脱皮に関係するホルモンの働きを阻害する働きもし、うまく脱皮できない昆虫を死亡させます。

メリアントリオール

「メリアントリオール」も摂食を抑制させる物質です。ごく低い濃度でも害虫が餌を食べなくなるという働きをします。
メリアントリオールの働きによってバッタが作物を食べなくなることが、最近の研究で明らかになったそうです。

サラニン

「サラニン」も摂食を大きく抑制する物質です。バッタやイエバエなどに効果を発揮します。

ニンビン

「ニンビン」は抗ウィルス作用がある物質です。ジャガイモなどの作物などからウィルス病を予防するそうです。
ニームの成分を植物にかけることで、元気に育つようになるのはこういった成分が含まれているからです。

害虫以外には影響が出ないニーム

害虫の摂食や成長を阻害するニームですが、害虫を捕食する昆虫や鳥には作用することが認められていません。
益虫と言われるミミズなどにはニームの効果は出ないんですね。そのあたりがミラクルニームと呼ばれている所以でしょう。

ただし作物によっては、落葉や新芽に影響が出るなどの薬害が現れるようです。また魚に対しては毒性があるため、池や川には直接流れ込まないようにするなどの注意が必要になります。

ニームの特徴

ニームには即効性がない

市販の殺虫剤などと違い、ニームには即効性がありません。効果が現れるのに3日ほどかかると言われています。摂食や脱皮などに影響を与えるため、即座に殺虫することはないんですね。

ニームを撒くなら夕方

紫外線による分解がとても速いのも特徴の一つです。100時間以内に光によって分解されてしまいます。そのため、週に1度は庭に撒く必要があります。
光による分解が速いため、日中に散布するよりも、夜明けや暗くなってきた夕方以降に散布するのがオススメだそうです。
また、雨水によってもニーム成分は流されてしまいます。晴れている夕方以降に散布するのが効果が大きいです。

ニームオイルは13℃以下では固まってしまうので、散布時の気温も影響します。

ニームはアメリカでは農薬として認可されている

日本では土壌改良剤や植物活性剤として販売されているニームオイルですが、
アメリカでは生物農薬として1985年に生物農薬として認可されています。IFOAMやBCSはニームオイルを「有機農法に使用できる病害虫防除用資材」として認めており、海外では有機農法の一環として利用されています。
日本で農薬登録されていないのは、薬効が確認されないという理由からだそうですが、実際の薬効以外にも複合的な判断があるようです。


参考
ニームとは 農薬を減らす工夫畑のたより 虹屋’s blog

原液タイプと希釈済みスプレータイプがある

ニームオイルの商品は水で500〜3000倍に希釈して使うものと、すでに希釈済みのスプレータイプとがあります。

手頃なサイズのニームオイル。500〜1000倍に希釈して使用します。

見るからに原液っぽい感じの「ニームオイル原液」。こちらも容量250ccですが、2000〜3000倍に希釈するタイプです。

スプレータイプのものは、鉢植えやプランターにシュッとスプレーするときに重宝します。

ニームオイルを撒き始めてから、庭で虫と遭遇する回数が減ったように思います。
それと、小さな羽虫とかも。
継続的に撒くのが効果的なので、これからも続けていこうと思います。
害虫にお困りの人がいたら、ぜひご検討くださいまし。