家に住み始めて気づいたデメリットについて考えてみる。
後悔するほどではないけれど、家を建てる前に気づいていたらもうちょっと対策できたかもしれないな、ということをいくつか挙げてみたい。
秋以降、落ち葉がすごい
我が家はちょっとした並木道に面していて、その通りには桜の木などたくさんの樹木がこれでもかと茂っている。通りの反対側の住宅からは、その木があることで目隠しになるし、もちろん春は桜、初夏は新緑が借景として得られるので、ちょっとした広い庭気分を満喫することもできるのがいいところ。家の正面が抜けていて緑も豊かなその立地を、不動産屋さんも建築士さんも絶賛していて、土地の申込を急がされもしました。
でもその反面、秋の落ち葉がすごい。たぶん想像しているのよりすごい。落ち葉の絨毯ってほんとできるんだな、と家の前に積み重なっている落ち葉を見て思います。ほったらかしておいてもいいのかもしれないけれど、虫の住処になるのも嫌だし、コンクリ部分に張り付いた落ち葉は跡が残るしと、放っておくこともできない。ピークの時期には毎週毎週2〜3時間かけて、ブロワーバキュームを使っての落ち葉掃除。落ち葉の時期以外は問題ないし、むしろメリットなんだけど、季節によってはデメリットなポイント。
質感ある土間コンは汚れやすい
1階のキッチン部分と玄関外部分は土間コンになっている。室内の土間コンには床暖房が設置されているので、冬場は機密性の高い建物の構造と相まって底冷えもせず1日中とても暖かく過ごすことができる。(ま、床暖房入れないとコンクリの冷たさは半端ないわけなのだけれど)なにより土間コンのクールな感じが、家デザイン的に引き締まっていてかっこいいというのも、土間コンをいれた理由でもある。
そんなメリットが大きい土間コンにも、見えないデメリットがあった。コンクリートの質感を残すコーティング剤を仕上げに使っていることで、ツルツルじゃなく、コンクリの温かい感じは残っているのだけれど、その分、汚れやすくきれいにしにくい。住み始めてから1年経過したところだけれど、徐々にコンクリのグレーの上にうっすら土色が重なっているような質感に。コンクリは表面がザラザラしているので拭き掃除もしづらい。このあとずっと住むことを考えると、どこかで上塗りしないといけないのかもしれない。
手の届かない位置につけられた窓
吹き抜け部分についている大きな窓。採光には最高(!)で、角地でもないのに日中は電気をつけることなくても家中明るい。
問題はついている場所。そして、そこにたどり着く導線がとれていないこと。つまり、窓に手が届かない。脚立でも掛けないと窓を開けることもできないし、遮光することもできない。その大きさも悩ましいところのひとつ。とにかくサイズが通常の窓サイズより大きいので、遮光ブラインドをつけるにしても既製品サイズからは選べず、オーダーサイズが必要になる。お金がかかるのはしょうがないとはいえ、設計の段階ではそこまで頭は回らないから、入居してからどうしようかなと考えることになってしまった。
結局、1年経ったいまでも手付かずの状態で、窓の位置が偶然お隣のお宅から覗かれないような位置関係だったから目隠しの必要も少なく、それならそれで不便ではないのだけれど、ごく一般的に考えて、手の届かない位置にある窓にはデメリットが多い。
デメリットはつきもの。でも事前に知っていれば対策できる
メリットとデメリットは裏表。取り返しのつかない失敗じゃないけれど、事前に気づいていれば対策を講じることや、もっと違う選択肢にすることもできたんじゃないかと考えてしまう。まあ、家に住み始めて気づいたメリットもデメリットも、我が家の発見として楽しむことができるのが、設計から関われる注文住宅の楽しみ方のひとつなんだと思うのだけど。